RFC 5023 翻訳公開の裏話
はじめまして、ソフトウェア研究開発本部の日野原寛です。普段は Web アプリの開発やサーバ環境の構築などをしています。この blog のサーバも私が設定しましたが、最近のOSはデフォルトが厳しい方向に振ってあるので設定が楽ですね。
本当はそういった方面の話題を書きたいのですが、今やっている作業がひと段落して公開されてからでないと書きにくいことも多いというのと、周りの「早く何か書け」というプレッシャーがだんだん強まってきたという理由から、まずは以前公開した RFC の日本語訳のことについて書きたいと思います。
Atom Publishing Protocolは2007年10月9日に RFC になりRFC 5023の番号が付きましたが、私たちはその3日後の12日に日本語訳を公開することができました。
もちろんたった3日で全部を訳したわけではなく、事前に Draft-17 の日本語訳を準備していたのですが、実際に翻訳を開始したのは6月末の Draft-15 からでした。そのときにはこのままRFCになるだろうと思っていたのですが、7月に入ってから Draft-16、17と立て続けに出てしまったのにはびっくりしました…
翻訳を開始するにあたっては社内の Web 技術者向け blog で協力者を募集したのですが、あっという間に8人も集まってくれました。内訳は研究所から5人、事業部から2人、グループ会社から1人です。
翻訳自体は Wiki 上で早い者勝ちで行いました。
まずはまとめページを作って基本的な訳語などを共有しつつ、手のあいている人や現実逃避したい人が順次章毎に訳したページを作っていくという形式です。その結果やたらと yohei の担当分が多くなったのですが、当時よっぽど現実逃避したかったのでしょうか… いえ、きっとAtomPubにかける情熱がほかのメンバーよりもはるかに強かったんですね(・∀・)
7月の前半にはほぼ全ての翻訳作業が終わり、各自 Draft-17 に追従したところで RFC になるのをじりじりと待っていたのですが、その間に概要や謝辞を訳したり、html に整形しなおしたりもしました。
そして 10/9 に RFC が公開されると、まずはリコーのルールに従って社外公開のための申請書を作成し、Draft-17 と RFC の差分の翻訳への適用の作業も始めました。このときは主にIRCで情報を交換していました。
修正は午後一から始めて 15:00 頃には終わったのですが、申請が通るまでにはまだ時間があったので、この間に html のスタイルなどの微調整やコードのシンタックスハイライティングもしました(Text::Hatena を使わせていただきました)。
その作業も 18:00 頃には終わり、後は申請の承認待ちです。「他の誰かが翻訳を公開してしまうのではないか」とハラハラしながら待ち…待ちで 10/12 です。
大企業のつらいところです。
代わりに、本来ならば Web ページの公開は夜間のバッチ処理なので一晩かかるのですが、担当者にかなりの無理を言ってその日のうちに公開してもらいました。
当時この blog があればもっと迅速に公開できたのに、惜しいところです。(従来の情報公開の申請ルールは論文などを対象として作られたものなので、Web のようなメディアのスピード感には対応できていませんでした。それに対してこの blog の記事のチェック体制は従来に比べてスピーディに公開できるようにしてもらっています。)
最後はちょっと愚痴っぽくなってしまいましたが、以上が翻訳公開の裏話です。
ちなみにはてなブックマークではありがたいことに原文の 6 件(プレーンテキスト版とhtml版をあわせて)を大きく引き離して 147 件ものブックマークをしていただいています(件数はともに本記事の公開時点)。ありがとうございます。今後はこういった情報公開もこの blog 上で行っていきますので、これからもよろしくお願いしますm(_ _)m
